会社で働く法務博士の日記

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相見積り?合見積り?どちらが正しい表記か

 

 最近、あい見積りは相見積りが正しい表記なのか、合見積りが正しい表記なのか議論になりました。瑣末な話ですが、確かにどちらが正しいのか気になったので調べました。調べた結果、このように表記するのが適当だろうという私見をまとめます。

あい見積りとは?

 ビジネスの現場では、外部に業務を発注する際にあい見積りを取るのが通常です。市場価格が形成されているものであれば値段に客観性があるが、作業を依頼する場合には個々の事情により値段が決定されるため値段の客観性が薄く複数の会社から見積りをとって妥当な価格か?低廉な価格になっているか?を評価するのです。
 例えば1社に発注して100万円と提示されていたとして、他社からも見積もりをとって50万円であれば50万円の方へ発注することになります。このように1社だけから見積りをとるのでは妥当な価格での発注か判別し難いため、複数の会社に見積りをとることになります。また複数の会社から見積りを取ることで発注側と受注側での癒着を牽制するという効果もあります。

正しい表記

 辞書等で調べたところ、相見積り・合見積りどちらの表記も使用するらしいということがわかりました。同一企業内で表記をばらばらに使うことはないと思うので、企業文化により相見積りが正しいという認識の組織、合見積りが正しいという認識の組織両方ありそうです。
 そうすると、どちらで使用しても良いということになりそうですが、社外の方と文章を共有するようなケースでは、自分が正しいという認識の表記と異なる表記で提出された場合には違和感を覚える、誤字と認識されてしまうおそれがありそうです。どちらも使用する正しい表記ということを知らなければ、自分が認識している正しい表記と異なるものを誤字と捉えてしまう方もいることが想定されるためです。
 このようなことを考えると、社外に文書を出す際は「あい見積り」とするのが無難なように思いますね…正しい表記をしたとしても誤字と受け止められれば元も子もないですから。