会社で働く法務博士の日記

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サンクコストを考慮してコンコルドの誤謬に陥っているのか考える

 司法修習へ行く気ですが、第67期司法修習生採用選考に申込済みという話をする度に合理的な意思決定ではないとか、もったいないとか言われることが多いです。まあ言いたいことは気持ち的にも理論的にもわかるのですが、自分の気持ちを優先して行こうと思っています。個人的には、修習へ行くコストを回収できるかどうか不安はあるけど行ったら面白いことできるだろうし投資ってそんなもんだろうという気分です。
 今日は気分的に、サンクコスト理論、コンコルドの誤謬を紹介します。

サンクコスト(埋没費用)とコンコルドの誤謬

 サンクコスト(埋没費用)とは、既に支払い/発生済みの費用のことです。既に発生してしまっているので、既発生分を無効にしたり削減したりすることはできません。そのため、意思決定にあたっては、サンクコストを考慮することなく、これから発生する費用と収益・効果(ベネフィット)だけを勘案して行うことが合理的であるといわれます。

 既に90投じていて、残り10投資すれば50のリターンが得られるとします。この場合、追加投資10に対し50のリターンがあることから追加投資の意思決定をすることが合理的です。

 一方、既に90投じていて、残り10投資すれば5のリターンが得られるとします。90投資しているのだから追加で10投資するというのは不合理な意思決定で、この場合には10の追加投資に対し5のリターンしかないので追加投資しないという意思決定が合理的です。

 サンクコストを考慮することにより意思決定を誤ることをコンコルドの誤謬と呼ぶことがあります。投資継続を意思決定したとしても市場で勝てないとわかっているにも関わらずそれまでの投資額の大きさにひきずられて投資をやめられないことが典型例です。

 交渉術・説得術でもコンコルドの誤謬を念頭においた手法が用いられることがあります。
 次のような仮設事例でアンケートすると、ポジティブな情報とネガティブな情報の出し方で意思決定に影響を及ぼすことがわかります。

 

■仮設事例
 A社は、高性能の製品開発を行っており進捗率は90%に至っており残り10%で完成する。これまで45億円投資している。この状況において、A社開発製品の性能を圧倒的に上回る新製品を競合相手が市場へ投入したというニュースがでた。

  • Q1:これまで45億円投じた製品開発プロジェクトを完成させるために残り5億円を追加投資しますか?
  • Q2:既に投資した45億円は置いておき、競合相手よりも性能で劣る新製品開発のために5億円追加投資しますか?

 Q1のような聞き方をすると多くの方がYesと回答する傾向にあります(感覚的に8割強がYes)。一方、Q2のような聞き方をすると多くの方がNoと回答する傾向にあります(感覚的に8割強がNo)。

 このように本質的には同じ問いではありますが、質問の仕方によりサンクコストを意識させたりさせなかったりという意味である程度意思決定に影響を及ぼすことが可能です。

 

気分的には以上のような話を思い出していたのですが、結局のところ周りから何をいわれようと自分で将来が広がっていく絵をかければ現時点での意思決定が間違いとはいえないし、後は実現力・行動力ということですかね…