会社で働く法務博士の日記

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給与支払総額は増えているのか?:国民経済計算GDP統計を読む

 非正規雇用、薄給ブラック企業、ニート(NEET)等が社会問題化しているということで国内給与支払総額は下がっているのだろうと考えたのですがきちんと統計データを見たことがありませんでした。格差が拡大する格差社会等といわれていることもあり、ひょっとすると給与支払総額では変わりないが、雇用者間での格差が拡大しているだけかもしれません。

 

 興味があったので、内閣府のウェブサイトで統計データを調べてみました。
 国民所得について時系列比較ができる確報は、平成23年度国民経済計算確報ですので下記データは一見古いようですが最新です。

 雇用者報酬のうち雇主の社会負担を除いた賃金・俸給総額については、以下のようになっています(単位10億円)。

・平成13年度(2001年度):225,063.6
・平成14年度(2002年度):217155.6
・平成15年度(2003年度):214894.6
・平成16年度(2004年度):214508.6
・平成17年度(2005年度):217482.4
・平成18年度(2006年度):217686.2
・平成19年度(2007年度):217324.2
・平成20年度(2008年度):216572.7
・平成21年度(2009年度):205920.5
・平成22年度(2010年度):206200.6
・平成23年度(2011年度):206400.1

 

 リーマン・ブラザーズの破綻が2008年9月でした。リーマンショックの影響で2009年度以降の雇用者の給料支払総額が減っているのは理解できます。2011年度でもほとんど回復していませんが、2011年に東日本大震災があったことで給料が増えなかったという仮説がなりたちます。
 東日本大震災後の傾向が読めないので調べた時期が悪かった感は否めませんが、実感としては2011年からあまり代わりがないような印象です。
 アベノミクスで、給与分配を増やすというような政策を掲げていましたが、今後の統計データでは雇用者報酬が増えていく傾向になるのですかね。

 

 今のデータだと、雇用者報酬が下落している理由がリーマンショックや東日本大震災といったように一応理由付けできてしまうので、統計データから本質的な問題が見えにくくなっている気がします。この分野で先読みしてビジネスにつながるものがあるかはわかりませんが、データの背景を読んでみると面白いものがみつかるかもしれません。