会社で働く法務博士の日記

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選択科目で上位を狙おう:社会人の司法試験受験戦略

 

いずれ選択科目が廃止されるかもしれないという噂もありますが、現行試験方式の司法試験だとまだ選択科目を受験することになるので選択科目の選び方について私見を紹介します。

選択科目は上位を狙おう

基本法律科目一科目と選択科目一科目の配点は同じです。選択科目を疎かにしがちですが、司法試験における重要度は憲法行政法民法会社法民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法といった他の科目となんらかわりません。
配点が同じであるにも関わらず選択科目の勉強が後手に回っている、しっかりと対策しないといった方が見受けられます。司法試験は周囲の受験生より上に行ければ高得点を得られ合格につながる相対試験です。そのため、周りがあまり勉強していない選択科目は上位に食い込むチャンスです。
社会人で司法試験を受験される方は、選択科目に労力を割きたくないと考えるかもしれませんが、むしろ僅かな努力で上位を狙える戦略科目としてきちんと時間を割いたほうがよいように考えます。基本法律科目ではほぼ確実に勉強量で負けるでしょうから、合格点は取れても上位に食い込むというのはなかなか難しいです。しかし、選択科目はもともと少ない勉強量で試験にのぞむ受験生も多いことから、戦略科目にすえて勉強すれば社会人でも勉強時間で遜色ない状態にもっていけます。選択科目は狙って上位をとりましょう。
周りの社会人受験生でも合格した方は選択科目で上位に入っていた人が多かったです。

選択の視点・基準

倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際公法、国際私法から選択するわけですが、労働法を選択しました。
勉強したいのは知財法だったり、仕事との関連を考えると倒産法や租税法だったりするのですが、母集団が大きく確実に上位が取れそうな労働法にしました(絶対数で順位が悪くとも百分比換算では上の方にいきやすいためです。同じ20位でも200人中と2000人中では価値が違います。)。
勉強する前から選択科目は投じた時間に比して得点効率が高いので、好きな科目を選ぶよりもより上位に入りやすそうな科目を選ぶとよいと思います。
私の場合は、他の多少素養のある科目を選択せず、全く勉強したこともない労働法が上位に入りやすそうという理由で選択しました。
選択科目が廃止されたら受験戦略も変わってくると思いますが、選択科目のあるうちは得点効率が高いのは明らかなのでそのような観点で科目選択をするとよいと思います。